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ウィリーの絵

わたしは、うさぎを描くとねこに間違えられるほどに絵が下手なのに、
弟は、幼いころから絵を描くのが大好きで、とても上手でした。
ほんとうに、絵ばかり描いている子でした。
中学、高校の弟の教科書には、必ずページの端にパラパラ漫画が描かれ、
偉人の顔には落書きと、ふきだしがついていたし、
ノートの半分は、先生や友達の似顔絵でうまっていました。
わたしと、両親はそれを見るのが楽しみで、開く度におなかを抱えて笑っていました。

彼は、進路選択に悩むこともなく、芸術系の大学に進み、
絵画を生かした仕事に就きました。
幼いころから傍らで、彼を見ていたわたしは、好きなものがあるということは、
なんて強みなんだろうとうらやましく思っていました。
自分の道を見つけられず悶々としている時に、近くに、好きなことを生かした道に
まっしぐらに突き進む人がいるのってなかなか悩ましいことです。
わたしは、ずっと本が好きでしたが、それが仕事になるなんて思ってもみなかったから。
でも今、大人になった弟と、好きなことの話、好きな仕事の話ができるのが、とっても幸せです。
やっと、弟に追いつけたかな。
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『ウィリーの絵』  
アンソニー・ブラウン=作・絵 なかがわちひろ=訳 ポプラ社 

ウィリーの絵 (ポプラせかいの絵本)

チンパンジーのこしぬけウィリーが、お絵かきをします。
お手本は、美術館に飾られているような有名な絵ばかり。
でも、出来上がったのは・・・あきれちゃうような、笑っちゃうような絵でした。
モナリザも、ヴィーナスの誕生も、落穂ひろいも、
登場人物はみんなおサルに変わっています。
空想が大好きで、お絵かき上手なウィリーは、キャンバスの隅から隅まで、
たくさんのいたずらをちりばめました。よーく見て、見つけてね。

絵は見るもの、描くのも、楽しいのが一番!
うまいも下手も関係ない!
スケッチブックと鉛筆を取り出したくなるような絵本です。

いたずら大好きなウィリーが弟によく似ていて、笑っちゃいました。
やっていることもそっくりなら、見た目もそっくりで・・・

現在、品切で購入できない絵本なので、図書館で探してみてね。
芸術の秋にぴったりです。


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by kangaroo-books | 2009-10-18 21:42 | 【秋によみたい】本棚


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