カテゴリ:【夢中熱中】の本棚( 10 )

マグナス・マクシマス、なんでもはかります

この不思議なタイトル。なんでもはかります・・・???
そういえば娘が生まれて間もない頃は、測ったり、数えたりで忙しかったものです。
体重、おっぱいを飲んだ量、授乳の間隔、うんちとおしっこの回数、睡眠時間・・・
まさに、なんでもはかります状態!
手帖には、ちまちまとした数字がたくさん並びました。
でも、ずぼらなわたしには1ヶ月が限界でした。
測ること、数えること、記録することが面倒くさくなってしまったのです。
数字を見るよりも、この子をちゃんと見よう、そう思ったら急に気が楽になりました。

おなかにいる時から「小さい、小さい」と言われて、標準曲線とにらめっこし、
生まれてからは体重をはかるたびに、まわりの子と比べて一喜一憂していました。
きっとそれはわたしにとっても、子どもにとってもストレスだったのだと思います。
よく考えてみれば、生まれる前から標準であることを求められているだなんてうんざり。
これからも成長過程で、平均身長だの、平均点だの、偏差値だの・・・
標準(もしくはそれ以上)を目指しましょうと迫られる場面がたくさんあるのでしょうね。
でも標準なんて関係ないよ。あなたはあなた。
そう言えるどっしり構えた母ちゃんでありたいものです。

でも、時には測ることも大事。
娘は昨日で4ヶ月。6kg、生まれた時のちょうど3倍になりました。


さて、話がそれてしまいました。
不思議で、気になるタイトルの本に戻りましょう。

マグナス・マクシマス、なんでもはかります

『マグナス・マクシマス、なんでもはかります』
キャスリーン・T・ベリー=文
S.D.シンドラー=絵
福本友美子=訳
光村教育図書


マグナス・マクシマスはものを測ることに魅せられたおじいさん。
なんでも測ります。なんでも数えます。
そして数を書き入れた紙をペタリと名札みたいに貼りつけます。
「これはこれ。あれはあれ。だれがだれ。長いものは長い。短いものは短い」
一日中いろんなものを測っているマグナスは町の人たちの人気者。
「マグナス・マクシマスにはからせれば、まちがいない!」みんなは言いました。


マグナスじいさんがご近所さんだったら助かるだろうなぁ。
お菓子の材料を量るの手伝って!
部屋の広さにちょうどいい家具の大きさは?
この子にぴったりな服は60cm?それとも70cm?
いろいろ相談にのってもらうことでしょう。
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by kangaroo-books | 2010-10-08 17:03 | 【夢中熱中】の本棚

はろるどとむらさきのくれよん

昨日のんびりとおさんぽをしていたら、うしろから「バキューン、バキューン!」
大きな声がして驚きました。振り向くと、そこには幼稚園児の男の子2人組が。
彼らは手を鉄砲のかたちにして、上の方に向けて打っています。
2人があまりにも真剣なので、声をかけてみたくなってしまいました。
「ねぇ、なに狙ってるの?」
すると、一生懸命に説明してくれました。
お友だちにあげるために、みかんがほしいのだとか。
そう、彼らは木のてっぺんに実るみかんを狙っているのでした。
「なかなか落ちてこないんだよ~」
小坊主くんたちがかわいくって、つい笑ってしまいそうになりましたが、
彼らの真剣な表情にがまん、がまん。
「がんばってね、当たるといいねぇ」
とだけ言って、その場をあとにしました。
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『はろるどとむらさきのくれよん』 
クロケット・ジョンソン=作 岸田衿子=訳 文化出版局

はろるどとむらさきのくれよん (ミセスこどもの本)

ある晩、はろるどは月夜のさんぽがしたくなりました。
ところが空には月が出ていません。
はろるどは、手に持っていたむらさき色のクレヨンで月を描きました。
さんぽするには道もなくっちゃ。ながーいまっすぐな道。
道の途中には森があって、ドラゴンが出てきて・・・
はろるどが空想するものをクレヨンで描くと、世界ができていきます。

子どものあそびは、時に本人たちにとってはあそびではなくて真剣です。
それは、わたしにも覚えのあること。
空想の世界で夢中になってあそんでいるときに、一番邪魔なのは大人のひとことでした。
余計なひとことを言わず、そっと見守りながら、
時には一緒にたのしめるような大人になりたいものです。



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 たとえば・・・
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 ● 絵本から読み物へのステップになるような本を探している
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by kangaroo-books | 2010-03-14 19:20 | 【夢中熱中】の本棚

バレエをおどりたかった馬

ちいさい頃、とても引っ込み思案だったわたしは、
母の友人のすすめで、バレエを習うことになりました。
下手のよこ好きだったけれど、ずっと続けました。
舞台に立つ高揚感!踊る楽しさ!かわいい衣装!
習い事としてのバレエはもうやめてしまったけれど、お料理しながら、
お掃除しながら、鼻歌うたいつつデタラメダンスを踊るのは大好き。
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『バレエをおどりたかった馬』 
H・ストルテンベルグ=作 菱木晃子=訳 
さとうあや=絵 福音館書店 

バレエをおどりたかった馬 (世界傑作童話シリーズ)

ある日、散歩にでた馬は、旅のバレエ団に出会い、
生まれてはじめてバレエを見ます。
「自分もあんなふうにおどりたい!」
すっかりバレエに魅了されてしまった馬は、
いなかの仲間たちと別れ、町に行くことにしました。
下宿先をみつけ、町のバレエ学校に入学した馬は、
親切な大家さんや、すてきな仲間たちにもめぐまれました。
友だちにはげまされながら、一生懸命に練習し、
バレエダンサーをめざします。
さて、馬はバレエをおどれるようになるのでしょうか?


“馬とバレエ”
このアンバランスな設定だけでも、おもしろそうでしょ。
けれども、おもしろいだけではないのです。
夢を持つことのすばらしさ、努力すればできるということ、仲間の大切さなど、
ともすればお説教くさくなってしまうメッセージを、上質のユーモアで語ります。
さとうあやさんの描くかわいらしい絵が助けになるので、
小さな子でも読みやすい本です。
わたしは、表紙の街中で人々に囲まれて
ピルエットを回る馬の生き生きとした絵が大好きです。
これを見るだけで、元気がでそう。


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by kangaroo-books | 2009-11-12 18:43 | 【夢中熱中】の本棚

マルコヴァルドさんの四季

銀杏並木のグラデーション
コガネグモの巣
ヨウシュヤマゴボウの実
毛がのび放題のトイプードル
小さな山柿の実
雪ぼうしをかぶった富士山

今日、散歩のとちゅうで出会ったものたち。
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『マルコヴァルドさんの四季』  
イタロ・カルヴィーノ=作 関口英子=訳 岩波書店 




マルコヴァルドさんは、都会の暮らしにはふさわしくない目をしていました。
信号や道路標識、ショーウィンドーやネオンサインは目に入らないのに、
葉っぱや、鳥の羽根、虫の穴や、歩道にはりついたイチジクの皮などは見逃しません。
そして、そこから季節の移り変わりや、自分が心から望んでいること
自分がどんなにちっぽけな存在かといったことに、思いをはせるのでした。

人とはちがう視点を持ち、少し夢見がちなマルコヴァルドさんが巻き起こす、
時に人騒がせな、時に笑えるおはなしが20話たのしめます。
訳者を変えて、久々の復刊です。


わたしも、マルコヴァルドさんと同じように、
道を歩いていると前よりも、横や下や上が気になってしまいます。
そのせいで、小学生のころには、ほんとうによく転びました。
毎日見ている木が、ある日とつぜん葉の色を変えたり、
小さなつぼみがをつけたり、花を咲かせたりするのは、
ほんとうに不思議で、素敵なことです。
それを、見つけられる目を持っているのは、豊かなことだなと思います。

-こんな都会のどまんなかに、ほんもののキノコが頭を出しているなんて!
  自分をとりまいていた、みすぼらしい灰色の世の中が、
  ふいに豊かさを秘めた情けぶかい世界のように、
  マルコヴァルドさんは思えてきました。
  そして、人生もまだまだ捨てたものじゃない、
  決められた時間給や残業手当、家族手当、物価手当のほかにも、
  なにか期待できるものがあるかもしれないという気がしたのです。  (本文より)


 

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by kangaroo-books | 2009-11-03 19:43 | 【夢中熱中】の本棚

ぼくのかえりみち

今日は、学校司書さんたちの前で、絵本のおはなしをさせていただきました。
テーマは、「小学校での読み聞かせにおすすめの絵本」
ここ数年に出版された絵本を、たくさんかばんに詰め込んで出向きました。
話し始める前は、毎回決まって緊張するのですが、絵本を1冊読んで、
その本にまつわるあれこれを話はじめると、楽しくなってしまい
ついつい、夢中になってしゃべりすぎてしまうのがわたしの悪い癖。
今日は、時間ぴったりにちゃんと終わることができて、ほっとしました。
みなさん、熱心に聞いてくださりありがとうございました。

小学生の時、学校の中で一番好きだった場所は、図書室でした。
『ぼくは王さま』も、『魔女の宅急便』も、『ズッコケ三人組』シリーズも、
『クレヨン王国』シリーズも、少学校の図書室で出会いました。
本を読む子にとっても、本が苦手な子にとっても、図書室は楽しい場所であってほしいものです。
学校司書のみなさん、ひとりきりの職場はきっと大変だと思いますが、がんばってください!
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『ぼくのかえりみち』  
ひがしちから=作 BL出版 

ぼくのかえりみち

表紙には、ランドセルを背負って、道路を見つめる男の子がひとり。
キュッと結んだ口と、しっかり見開いた目には、並々ならぬ決意が見られます。
この男の子、そらくんの固い決意とは・・・
道路にひかれた白い線の上を、ずっと歩いて帰ることでした。
ゆっくり、ゆっくり・・・そろり、そろーり・・・
そらくんの大冒険がはじまります。落ちたら大変!
そらくんの目には、横断歩道は断崖絶壁、
工事のポールは地中深くから延びる棒に見えているのですから。
友だちからの遊びの誘惑にも負けず、障害物の数々も乗り越えてどんどん進み、
もうすぐうちというところで、そらくんの足はぴたりと止まってしまいます。
白い線が途切れていたのです。
さて、そらくんはちゃんとうちに帰り着けるのでしょうか?

子どもの想像力ってすごいですね。
彼らの想像力にかかれば、日常は瞬く間に大冒険に変わってしまいます。
子どもが、想像力の世界で遊んでいる時、大人は邪魔せず、そっと見守ってやりましょう。
それは、子どもの頃にしか経験できないかけがえのない時間、心を耕している時間なのですから。

結末に、満足感があり、読み聞かせにぴったりです。
ぜひ、小学校でのおはなし会で。
帰りの会で読んであげれば、みんな白い線を通って帰ること間違いなしです。


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 たとえば・・・
 ● 小5の読み聞かせにおすすめの節分の本は?
 ● 出産祝いにおすすめの絵本は?
 ● 10年前に読んだ児童書を探してほしい。   などなど 
 
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by kangaroo-books | 2009-10-24 18:31 | 【夢中熱中】の本棚

あな

『あな』  
谷川俊太郎=作 和田誠=画 福音館書店 




日曜日の朝、何もすることがなかったので、ひろしは穴をほりはじめました。
お母さんや、お父さんや、妹や、友だちがやってきても、
相手にもせず、もっともっと深くほり続けます。

「あたしにも ほらせて」と言われたら断り、
「なにに するんだい。このあな」と聞かれたら「さあね」。
ただ、ひたすらに、もっと、もっと、深く、深く・・・

ほったあなの中は、静かで、土はいいにおいがしました。
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子どもが、勉強や、習い事に夢中になっていると、大人はよろこびます。
きっと、「もっとがんばりなさい」「すごいわねぇ」と。
けれども、子どもが穴ほりや、水遊びに夢中になっていても、大人はよろこびません。
大人は、役に立つか、役に立たないかが判断基準だから。

本当は、それが何の訳に立つか、どうしてやっているかよりも、
時間を忘れるほど夢中になっている、その時間こそが大切。
「何につかうの?」「どうして掘るの?」なーんて、どうでもいいことさ。

スコップが土をけずるザックザックという音、土のにおい、
ずーーーっと掘ったらどこにつながるんだろう?という想像。

子どもが夢中になっている姿を見て、横目でちょっと見て、気にしながらも、
放っておいてやれるような大人になりたいものです。


谷川俊太郎、和田誠コンビによる、シンプルで詩的な作品。
表紙は穴の中から見上げた空、裏表紙は地面にあいた穴。
単純だけど、哲学のある絵本です。

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by kangaroo-books | 2009-08-25 23:39 | 【夢中熱中】の本棚

ダーウィンのミミズの研究

『ダーウィンのミミズの研究』 
新妻昭夫=文 杉田比呂美=絵 福音館書店




進化論で有名な19世紀の学者ダーウィン。
長い間に生物が変化していくという、あまりにも偉大な説をといたダーウィンが、
ちっぽけなミミズに熱中していたことを知っていますか?

ある時、ダーウィンは、ミミズが土を食べて、土のフンをすることによって、
最初は粗かった土が、だんだんと細かくなっていくという仮説をたてます。
そして、その説を証明するために、ミミズの観察と実験に40年以上もの年月を費やしたのです。
そして、見つけた答えは「ミミズが地球を耕している」ことでした。
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ミミズの神秘や、ダーウィンの粘り強さにも感心しますが、
この本の作者の新妻さんにも感心します。
ダーウィンの研究書を読んで、興味を持った新妻さんは、
ダーウィンが150年前にミミズの実験を行ったロンドン郊外の牧草地へ行って、
地面を掘るのです。

科学のはじまりは、もっと知りたいという思い。
もっと知りたいのはじまりは、おもしろいと感じることだそうです。
ミミズを見て、おもしろいと思ったダーウィンと、
ダーウィンの本を読んで、おもしろいと思った新妻さん。
2人の好奇心に触れて、おもしろいと感じた子ども達が、
科学に興味を持ってくれるといいなぁと思います。

偉大な発見や、発明をした著名人に共通することは、熱中していたということ。
天才 = 才能 + 努力 + 熱中する力 かもしれません。

自由研究にいそしむ小中学生のみなさんに手渡したい本です。

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by kangaroo-books | 2009-08-04 20:15 | 【夢中熱中】の本棚

はちうえはぼくにまかせて

『はちうえはぼくにまかせて』  
ジーン・ジオン=作 マーガレット・ブロイ・グレアム=絵
もりひさし=訳 ペンギン社 




夏休みにどこにも行けない男の子トミーは、
近所の人たちのはちうえを預かって世話をすることにしました。
うえきばち1個で、1日、2セント。立派なアルバイトです。
トミーは、はちうえの世話がとても上手なので、
植物はどんどんのびて、ついに、家の中はジャングルのようになってしまいました。
トミーは、夏休みのおわりに、元気なはちうえを近所の人たちに返せるのでしょうか?

『どろんこハリー』のコンビによる作品です。
青と黄色と緑だけをつかった、いきいきとした絵がすてき。
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夏休みがはじまりました!
子ども達は、遊ぶのに忙しいのかな?
それとも、自由研究や読書感想文を早く片付けてしまおうと、がんばっているのかな?

夏休みになると、図書館にも子ども達がたくさんやってきます。
おはなし会をしたり、本を探したりと、わたし達司書にとっては、大忙しの1ヶ月です。
この絵本の中で、トミーも図書館に行くシーンがあります。
のびすぎた植物を、どうすればいいのか、調べに行くのです。

うちの図書館にやってくる子達も、いろんなことを調べています。
「あさがおの育て方」「かぶと虫の飼い方」「感想文の書き易い本」などスタンダードなものから、
「空はどうして青いの?」「海の水が塩からいのはどうして?」「しゃっくりの止め方」
「この虫なに?」と言って、芋虫を持ってくる子もいます。
実にバラエティに富んでいるのです。
こんな質問の答えを、本の中から探すのも、司書の仕事です。
そして、答えが見つかった時には、「へぇ~、そうなのか」と子ども達と一緒に納得。
かくして、わたしの豆知識はどんどん増えていきます。

小中学生のみなさん、トミーのようになにかに夢中になって、
楽しい夏休みを過ごしてください。
そして、「???」と思うことがあったら、図書館に行ってみよう!

★おはなし会で使う時には・・・
 5・6歳~
 夏休み中のおはなし会に最適です。

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by kangaroo-books | 2009-07-26 11:06 | 【夢中熱中】の本棚

おもいついたら そのときに!

『おもいついたら そのときに!』  
西内ミナミ=作 にしまきかやこ=画 こぐま社 

ちいさな丘の上で、おばあさんがねこと一緒にくらしていました。
黒いワンピースにすてきなエプロンをして、
灰色の髪をキュッとおだんごにした、いかにも活発そうなおばあさん。

いえいえ、活発どころではありません。
おばあさんは、いつでも「おもいついたらそのときに!」なのです。

庭のチューリップがきれいに咲いたら、
「わたしは、花作りの天才」と、家の上に花屋さんを作ってしまいます。
おいしいシチューができたら、
「わたしは、料理の天才」と、レストランを作ってしまいます。
はたまた、すてきなドレスが縫えたら、
「わたしは、洋裁の天才」と、洋服やさんを作ってしまいます。

そんなことをくり返しているうちに、おばあさんの家は大変なことになってしまいます。
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この話、身に覚えがあります。
おばあさんほどのバイタリティはありませんが、わたしもよくやってしまいます。
上手にできたり、誰かにほめられたり、何かに感動したりすると、
頭の中でなにかがピカッと光って「おもいついたらそのときに!」
となってしまうのです。

それは、幼いころからずっと。
お絵かきをほめられると、将来は絵描きさんになるんだと意気込みました。
自由研究の押し花収集が賞をもらうと、花屋さんになろうと決心しました。
小さな貝の化石を見つけた時は、考古学者。
はじめて作ったカレーを家族にほめられた時は、料理人。
お菓子作りにはまると、ケーキ屋さん。
動物園の飼育係、イルカショーのおねえさん、看護師さん、心理学者。
ちょっと自信や興味を持つと、すぐにそれが将来の夢になってしまうのが、わたしの悪い癖。
夢のことだけではありません。
「おもいついたらそのときに!」留学を決めたり、大きな買い物をしたり。
でも、後から自分の行動の早さに、大丈夫かな?と不安になったりするのです。
だから、この本のおばあさんに比べたら、わたしなんてまだまだです。

そんなわたしが、思いついてから長年ずーっと一歩が踏みだせないでいたことがあります。
それは、このブログの屋号でもある「仮想絵本屋カンガルーブックス」から、「仮想」を取ること。
つまり、絵本屋さんをやることです。
でも、最近やっとほんの半歩を踏みだしたのです。
それについても、いずれブログでお話していこうと思っています。

★おはなし会で使う時には・・・
 4・5歳~

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by kangaroo-books | 2009-07-21 20:21 | 【夢中熱中】の本棚

800

『800』 
川島誠=著 角川書店 




育ちもよく、頭もよく、中学の頃からいい記録を出してきた広瀬。
家はヤクザで、女の子のことばかり考えてて、陸上をはじめたばかりの中沢。
対照的な2人が、走りぬける800m!友情!恋!セックス!
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今日は、読書デーと決めこんで、読みたい本や、読みのがしている本を並べました。
自分でもあきれるけれど、その数50冊。そんなに、読めっこないのに。

その中から、最初に選んだのが『800』でした。
読み出して、すぐ嫌な予感。失敗かも。
スポーツ嫌いのわたしには、向いていないのかも。
やたら出てくるセックス描写も、気になる・・・
なんて、思いながらページを繰っていたのですが、いつの間にかはまってました。
広瀬と中沢のスピードにひっぱられた感じ。
読み終わった時、思わず走り出したくなりました。

800mって、一筋縄ではいかない競技だそうです。
ただ思いっきり走る短距離でもないし、持久力勝負の長距離でもない。
 勝とうと思ったら、かなりの速さで走りながら
 緩急をつけなきゃならない。(本文より)

それって、若さ、青春そのものみたいです。
広瀬と中沢が走っているのは、ただのグラウンドだけじゃなくて、
青春と呼ばれる熱い日々であり、人生なのです。
広瀬と中沢と、まわりの女の子達は、勢いよく走っているだけじゃなく、
悩み、思い、考え、感じ、影響され、影響を与えながら、彼らの日々を刻んでいるのです。

出会う人によって、自分がどんどん変わっていくのは、あの時期の特権。
できれば、中高生の時に出会っていたかった作品。
その頃読んでいれば、わたし自身何かが変わったかもしれない。
たとえば、スポーツをしてみるとか、恋をしてみるとか。

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by kangaroo-books | 2009-07-21 14:36 | 【夢中熱中】の本棚