カテゴリ:【お手紙です】の本棚( 3 )

拝啓・手紙です

『拝啓・手紙です』  
天野祐吉=文 辻本洋太郎=絵 福音館書店 




手紙を書くのは好きですか?
遠くの人に想いを伝えるためには、電話やメール、
ファックスなどずっと便利な方法があります。
けれども、手紙には手紙のよさ、おもしろさがあります。

今から約5000年前に、文字が生まれました。
手紙を定期的に配るしくみは、すでに2500年前にあったのだそうです。
そして、1840年にイギリスで現在のように切手を貼って手紙を出す、
郵便のシステムが作られました。

人間は文字を使うようになってから現在までに、様々な手紙を送りあってきました。
ラブレター、年賀状、旅先からの手紙・・・
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この本が月刊たくさんのふしぎとして、はじめて出版されたのは1988年です。
それから20年が経ち、世の中はもっともっと便利になりました。

そして、世の中のスピードはどんどん早くなりました。
携帯のメールを使えば、画面で作った手紙を一瞬で相手に届けることができます。

それでも、やっぱり人は手紙を書きつづけています。
白い便せんに向かって、「さあ何を書こう」と相手のことを考える時間、
ひと文字ずつ綴る時間、季節にあった切手や、封筒を選ぶ時間。
そして、手紙はもう届いたかな?お返事はくるかな?と待つ時間。

たっぷりと時間をかける分だけ、たっぷりの思いが伝わるのかもしれません。
作者は、どれだけ技術が進んでも、人間は手紙を書きつづけるだろうと言います。
それは、もちろん!
わたしも、残暑見舞いでも書こうかな。

               ●

残念ながら、この本は現在品切れで購入できません。
福音館のたくさんのふしぎシリーズには、手紙、和菓子、建築、トーテムポール、アマゾン、
南極、ヤマネ、ノラネコなどなど、おもしろいテーマについて詳しく、わかりやすく、たのしく、
教えてくれるものがたくさんあります。
興味の原点がつまったシリーズです。
それは、もう、子どもだけではなく、大人もわくわくするような。
古いものは、品切れになってしまっているものもたくさんありますが、
興味のある方は、ぜひ図書館で読んでみてください。

たくさん本を読んでみても、たくさん生きてきても、
世の中は広くて広くて広くて、まだまだ知らないことがたくさんあります。
知らないことを知るのって、すごくたのしいことです。

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by kangaroo-books | 2009-08-23 11:44 | 【お手紙です】の本棚

お手紙レッスン

『お手紙レッスン』  
D.J.ルーカス=作(AKAサリー・グリンドリー) トニー・ロス=絵
千葉茂樹=訳 あすなろ書房 




大きくなったら作家になりたいという夢をもっている少年マックスは、
人気作家のD.J.ルーカスにファンレターを書きました。

すると、D.J.ルーカスから返事がきて、
年齢も立場もちがう二人の文通がはじまりました。

マックスは、手紙でD.J.ルーカスの助けをかりながら、
自分の物語を作っていきます。
時には、クラスメートのいじめっこのことをぐちったり、
心配事を書いたりすることもあります。
一方、D.J.ルーカスは、想像力ゆたかなマックスに影響されて、
次々と小説のアイディアがうかびます。
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この本は、全編通して、2人の手紙のやりとりだけで構成されています。
それなのに、手紙と手紙の間の、心の機微まで感じとれます。
マックスがだんだんと成長していく様子や、2人の友情が深まっていく様子も。

               ●

子どもの手紙にこんなふうに、真っすぐに正直に答えてくれる作家の作品は、
おもしろいに決まっている。他の本も読んでみよう。
と思いきや、D.J.ルーカスは架空の作家なのだそうです。残念。

 -それから、メールより手紙のほうがだんぜんいいと思う!
   手紙ってぜんぜん期待していないときに、
   ポトンと郵便受けにとどけられるからね。 (本文より)


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by kangaroo-books | 2009-08-17 22:03 | 【お手紙です】の本棚

ぼくはアフリカにすむキリンといいます

『ぼくはアフリカにすむキリンといいます』  
岩佐めぐみ=作 高畠純=絵 偕成社 




アフリカの草原に住んでいる、たいくつなキリンが手紙を書きました。
配達するのは、郵便配達をはじめたばかりの、たいくつなペリカン。
お届け先は、地平線のむこうで最初に会った動物です。
郵便屋のペリカンが最初に出会ったのは、クジラ岬に住むペンギンでした。

こんなふうにして、たいくつなキリンと、勉強家のペンギンの文通がはじまります。
けれども、この2匹、お互いがどんな動物なのか知りません。
ペンギンが何色で、どんな姿なのか想像してみるキリンは、
もうたいくつなキリンではありませんでした。
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手紙の相手に会ったことがなくて、文面から相手のことを想像するのって、とてもわくわくします。
なんて書くか、一文字ずつ丁寧に考える手紙は、会話よりも人柄が表れるのかもしれませんね。
一通ごとに、相手のことがだんだんとわかってきて、会ったこともないのに、
ずっと前からの友だちみたいな気がしてきます。

動物たちのとぼけたマジメさに、くすくすっと笑えます。
のんびり、のんびりしている動物たちを見ていると、
たいくつもいいもんだなって思えてきますよ。

-「じゃあ、たいくつのおかげで、ぼくらは友だちになれたというわけだ。」
 「うん。たいくつもわるいもんじゃないね。」 (本文より)


ユーモアたっぷりで、ぐいぐい読めるおはなしなので、
自分で読めるようになった子ども達に、手渡したい本です。
 
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by kangaroo-books | 2009-08-09 18:49 | 【お手紙です】の本棚