<   2009年 07月 ( 30 )   > この月の画像一覧

あたまにつまった石ころが

『あたまにつまった石ころが』  
キャロル・オーティス・ハースト=文 ジェイムズ・スティーブンソン=絵 
千葉茂樹=訳 光村教育図書 




著者キャロル・オーティス・ハーストの父親は、子どもの頃、石ころを集めていました。
まわりの人々は、その様子を見て、言いました。
「あいつは、ポケットにもあたまのなかにも、石ころがつまっているのさ」

大人になっても、石好きは変わりませんでした。
仕事のかたわら、多くの石を集め、調べてラベルを付けます。
不況になっても、仕事を失っても、毎日毎日、石について独学で学びました。
やがて、彼の石に関する知識が認められ、博物館で働けることになったのです。
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石ころは、なかなか魅力的な収集アイテムです。
世界中どこにでもころがっているから、時間をかけて探せばおもしろい物が見つかる宝探し的な感覚。
それに、なんといってもただで手に入ります。
わたしも、子どもの頃、きれいな色の石や、おもしろい模様の石、化石なんかを集めていました。
この絵本は、子どもの頃の石好きを生涯貫き通して、
ついには科学博物館の館長になってしまった男のおはなしです。

主人公は、鉱物についての正式な教育を受けていませんでしたが、
興味をつきつめることで、人に教えられるよりも、多くのことを実践で学んでいきます。
あたまに何かがつまっていれば、人はいつまでも、どこまでも学び続けることができるはず。
自分の好きなことを見つけられた人は、幸せ。
そして、生涯それについて学び続けることができた人は、もっと幸せです。

               ●

これは、実話をもとに作られた伝記絵本ですが、
外国には、このようにすぐれた伝記絵本がたくさんあります。
例えば・・・
雪の研究家ウィルソン・A・ベントレーの生涯を描いた 『雪の写真家ベントレー』
恐竜の模型や、骨格標本を世界ではじめて作った男の話 『ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜』
ダーウィンが偉大な科学者になるまでを描いた 『生命の樹』
アンネの日記がどのように生まれたのか絵本で描く 『絵本 アンネ・フランク』
他にも、まだまだオススメしたい絵本がたくさんあります。

これらの絵本は、小学校の中学年くらいから大人までが幅広く楽しめて、
世代ごとに、それぞれ違う感動を見つけることができます。
何かに夢中になって、懸命に生きた人の人生をたどると、大きな力をもらえますね。
少し専門的な内容でも、絵が支えになるので理解することができるのも、伝記絵本のいいところ。
残念ながら、日本の絵本には、読み応えのある伝記絵本が少ない気がします。
オススメがありましたら、ぜひ教えてください。

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by kangaroo-books | 2009-07-31 14:14 | 【ある人生】の本棚

エルシー・ピドック、ゆめでなわとびをする

『エルシー・ピドック、ゆめでなわとびをする』  
エリナー・ファージョン=作 シャーロット・ヴォーグ=絵
石井桃子=訳 岩波書店 




エルシー・ピドックは、生まれながらのなわとび上手。
5つになる頃には、村の子ども達全員をとび負かすようになっていました。

やがて、そのうわさは、ケーバーン山の妖精たちの耳にも届き、
なわとび師匠のアンディ・スパンディから技を習うことになりました。
三日月の晩、エルシーは夢の中で起き上がり、
ケーバーン山でなわとびの修行をします。

高とび、するりとび、羽根のような軽とび、長とび、強とび、みんなでそろってとび!
おそとび、爪先とび、二度ぐるりぐるりとび、早とび、おさめとび、
そして、心配ごとははねとばせとび!(本文より)


エルシーは、今までだれも見たことがないほど、高く、軽く、強く、美しくとびます。
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もともとは、エリナー・ファージョンの『ヒナギク野のマーティン・ピピン』の中で、
詩人が少女たちに語ったおはなしのひとつ。

ファージョンの幻想的なおはなしと、シャーロット・ヴォーグの淡く繊細な絵、
石井桃子さんによるかろやかで美しい訳とが混ざり合って、
奇跡のような絵本ができあがりました。

               ●

さて、アンディ・スパンディから、なわとびを教わったエルシーのその後は・・・
エルシーのことを覚えている者が、一人もいなくなってからずいぶんたった頃、
たいへん年をとり、たいへん腰のまがったエルシーは、
おどろくべき方法で村の人々と、妖精たちを助けます。

だれかを助けることができるのは、強い人だけではありません。
しなやかな人、
軽やかな人、
心の中に子どもの自分を持っている人も、
きっとだれかを助けられるのです。

               ●

何度読んでも、誰かの夢の中に入りこんだかのような錯覚におちいります。
そして夢から覚めた時、いつも口ずさんでしまうなわとび歌。

アンディ、スパンディ、
さとうのキャンディ、
アマンド入りあめんぼう!


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by kangaroo-books | 2009-07-30 14:17 | 【まくらもと】の本棚

きみなんかだいきらいさ

『きみなんかだいきらいさ』  
ジャニス・メイ・ユードリー=文 モーリス・センダック=絵 
こだまともこ=訳 冨山房 

きみなんかだいきらいさ

ジェームズとぼくは、いつもなかよし。
誕生日パーティによんでやったし、
クルクルクッキーをわけてやったし、
かさにもいれてやった。
みずぼうそうにも一緒にかかるくらい、なかよしだったんだ。

でも、今日はちがう。
ジェームズなんか、だいきらいさ。
だって、ジェームズは、いつもいばるし、いじわるもする。

「きみとは ぜっこうだ」
「いいとも!」

ところが・・・
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表紙は、腰に手をあてて、ふん!と言っている二人の男の子。
でも、そっぽを向いているわけじゃなくて、顔を見合わせて、ふん!
しかも、二人の距離はくっつきそうなほど。
この絵からも、二人の仲のよさが、伝わってきます。

けんかをしたって仲良し、けんかをするほど仲良し。
男の子同士の友情って、そんな感じなのでしょうね。
女の子同士だと、そうはいきません。
複雑なのです。
カラリとした男の友情、あこがれです。

「ぜっこうだ!」と言っても、雨があがるころにはなかなおり。
次の瞬間には、クルクルクッキーを食べながら、一緒にローラースケート。
「ごめんね」を言わなくても、わだかまりなし。
そんな友だちっていいですね。

               ●

モーリス・センダックといえば、『かいじゅうたちのいるところ』の映画化で、
注目されていますね。
『かいじゅうたちのいるところ』は、子どもの心理を描いたすばらしい絵本ですが、
『きみなんかだいきらいさ』は、かくれた名作。
装丁が、ポケットサイズなのもポイントです!

★おはなし会で使う時には・・・
 4・5歳~
 サイズが小さいので、こじんまりしたおはなし会で使ってください。

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by kangaroo-books | 2009-07-29 19:38 | 【すてきな友達】の本棚

はなおとこ

『はなおとこ』  
ヴィヴィアン・シュワルツ=作 ジョエル・スチュアート=絵
ほむらひろし=訳 偕成社 




「せかいの どこかに もっと ぼくに ぴったりの ばしょが あるに ちがいない」
と、考えたはなおとこは、旅に出ます。
図書館、レストラン、劇場。
はなおとこは、くんくんにおいをかぎながら、自分の居場所を探します。
寒い世界、暑い世界。
はなおとこは、世界中を旅します。
さて、はなおとこが幸せになれる場所は、どこなのでしょうか?
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「自分の居場所はどこなのか?」
だれもが、大人になるためにぶち当たる壁です。
その悩みにきちんと向かい合った人だけが、見つけられる場所。
そんな悩みを持った若者が読んだら、何か感じることができる絵本でしょう。
もちろん、小学生の子ども達も、純粋におもしろおかしい絵本として楽しんでくれるはず。
ページのあちらこちらに隠された顔、ちゃんと見つけられるかな?

               ●

作者の2人は、イギリスの新鋭作家。
この作品が、はじめての絵本だそうです。
教訓っぽくないけれど、心に訴えかけるおはなしと、芸術性の高い絵。
ユニークでユカイ、ユーモアに富んだ、将来ユーボウな作家達です。

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by kangaroo-books | 2009-07-28 20:49 | 【わははユーモア】の本棚

てのひらおんどけい

『てのひらおんどけい』 
浜口哲一=文 杉田比呂美=絵 福音館書店 




パパとぼくは、散歩に出かけます。
パパと手をつないでみると、あったかい。
日かげの柵は、つめたい。
日なたの柵は、あったかい。
自転車のサドルは、あつい!
道ばたのポストは、あったかい。
木の幹は、つめたい。
外には、あったかいものと、つめたいものがたくさん。
わたしたちは、みんな手のひらに温度計を持っているんだね。
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男の子の小さな大発見に、やさしく付き合うお父さんがすてき。
そして、お父さんが持っているくまさんバッグがかわいくて、気になります。
おやつのりんごと、文庫本が入っているのかな?

               ●

この絵本は、福音館書店のふしぎなたねシリーズとして、出版されたもので、
月刊絵本ちいさなかがくのともをハードカバー化したものです。
先日、ちいさなかがくのともの編集に携わっている方の講演を聞く機会がありました。
ちいさなかがくのともは、知るための絵本ではなく、出会うための絵本なのだそうです。
3、4歳の子ども達が、まだ気付いていない自然の中の不思議なもの、美しいもの、
面白いものに出会うための絵本。
う~ん、納得。
この絵本も読んだ後、散歩に出て、いろいろなものにさわってみたくなります。

ふしぎなたねシリーズは、今年から刊行されたシリーズなので、まだ冊数は少ないですが、
センス・オブ・ワンダーを刺激されるおはなしばかりで、次の絵本もたのしみです。

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by kangaroo-books | 2009-07-27 18:18 | 【sense of wonder】の本棚

はちうえはぼくにまかせて

『はちうえはぼくにまかせて』  
ジーン・ジオン=作 マーガレット・ブロイ・グレアム=絵
もりひさし=訳 ペンギン社 




夏休みにどこにも行けない男の子トミーは、
近所の人たちのはちうえを預かって世話をすることにしました。
うえきばち1個で、1日、2セント。立派なアルバイトです。
トミーは、はちうえの世話がとても上手なので、
植物はどんどんのびて、ついに、家の中はジャングルのようになってしまいました。
トミーは、夏休みのおわりに、元気なはちうえを近所の人たちに返せるのでしょうか?

『どろんこハリー』のコンビによる作品です。
青と黄色と緑だけをつかった、いきいきとした絵がすてき。
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夏休みがはじまりました!
子ども達は、遊ぶのに忙しいのかな?
それとも、自由研究や読書感想文を早く片付けてしまおうと、がんばっているのかな?

夏休みになると、図書館にも子ども達がたくさんやってきます。
おはなし会をしたり、本を探したりと、わたし達司書にとっては、大忙しの1ヶ月です。
この絵本の中で、トミーも図書館に行くシーンがあります。
のびすぎた植物を、どうすればいいのか、調べに行くのです。

うちの図書館にやってくる子達も、いろんなことを調べています。
「あさがおの育て方」「かぶと虫の飼い方」「感想文の書き易い本」などスタンダードなものから、
「空はどうして青いの?」「海の水が塩からいのはどうして?」「しゃっくりの止め方」
「この虫なに?」と言って、芋虫を持ってくる子もいます。
実にバラエティに富んでいるのです。
こんな質問の答えを、本の中から探すのも、司書の仕事です。
そして、答えが見つかった時には、「へぇ~、そうなのか」と子ども達と一緒に納得。
かくして、わたしの豆知識はどんどん増えていきます。

小中学生のみなさん、トミーのようになにかに夢中になって、
楽しい夏休みを過ごしてください。
そして、「???」と思うことがあったら、図書館に行ってみよう!

★おはなし会で使う時には・・・
 5・6歳~
 夏休み中のおはなし会に最適です。

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by kangaroo-books | 2009-07-26 11:06 | 【夢中熱中】の本棚

手で食べる?

『手で食べる?』  
森枝卓士=文・写真 福音館書店 




わたしたち日本人は、はしを使って食事をします。
たまには、フォークとナイフ、スプーンを使って食べることもありますね。
世界には、はしやフォークを使わずに、手で食べる人たちがいます。
手で食べる人たちは、口で味わうだけでなく、手でも味わいます。
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わたしは、マレーシアに行った時に、“手で食べる”に挑戦したことがあります。
鶏肉とごはんをまぜ合わせて食べるチキンライスという、
中国から伝わりマレーシア風にアレンジされた料理を食べました。
まずは、ほんのりと温かいごはんの温度が指先から伝わります。
プルンとした鶏肉の脂、日本のものよりもコシのあるごはんのパラパラとした感じ、
付け合せのきゅうりのざらりとした表面。
指先がたくさんの感触を感じます。

そして、温かくてやわらかいわたしの指が、ごはんや肉をわたしの口にはこびます。
ひんやりとして、かたいステンレスのスプーンで食べるよりも、味がまろやかな気がします。
手で食べることの新鮮さ、そしてチキンライスのおいしさに夢中になって食べていたら、
手と袖口は、肉の脂とソースでベタベタになっていました。
そう、手で食べるのは、簡単そうに思えるけれど、意外に難しいのです。

指先だけを使って食べるのが、マナーなのだそうです。
わたしの場合は、マナーを守って食べることはできませんでしたが、
手で味わうことはできた気がします。

手で食べる、はしで食べる、フォークとナイフで食べる。
食べる方法は違っても、食べるよろこびや、誰かと一緒に食べる幸福感は同じです。

自分とは違う文化を持つ人がいるということを知ること、興味を持つこと。
そして、違いを認めながらも、本質は同じなのだと知ることが大切なのだと思います。
外国のことに興味がでてきた子に、手渡したい本です。

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by kangaroo-books | 2009-07-25 18:21 | 【世界の人びと】の本棚

おにぎり

『おにぎり』 
平山英三=文 平山和子=絵 福音館書店 




あつあつのごはんを、てのひらでぎゅっ、ぎゅっ。
梅干を入れて、ぎゅっ、ぎゅっ。
くるっ、くるっ、くるっ。
三角になったら、のりをまいて、
おにぎりのできあがり!
思わず、手がのびそうになる、おにぎり絵本です。
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先日、勤務する図書館の児童コーナーで、
4歳位のお兄ちゃんが、2歳位の弟くんに、絵本を読んであげていました。
たぶん、ママは大人の本を見ている最中なのでしょう。
そっと見守りたくなるような、かわいらしい光景でしたが、
なんだかわたしも参加したくなってしまい
「絵本読んであげよっか?」と声をかけてみました。
「読んで!」と何冊も本を持ってきてくれました。
2人だけがお客さんのミニミニおはなし会のはじまりです。

その中の1冊に『おにぎり』がありました。
『おにぎり』は、とても絵が丁寧で、本当においしそうなので、
わたし自身大好きなのですが、
色が淡いので、大人数のおはなし会ではあまり登場しない絵本です。

ぎゅっ、ぎゅっ。くるっ、くるっ。と読みはじめると、
2人の手が動きます。おにぎりをにぎりはじめました。
 -上手、上手!
そして、梅干が出てくると、すっぱそうな顔。
 -わたしも思わず、唾がじわっと出てきそうになります。
そして、のりを巻いてできあがると、
ページに顔を近づけて、くんくんと匂いをかぐのです。
 -そうだねぇ、のりのいい匂いがしてきそうだよね。

みじかい絵本を、思う存分に楽しむ2人を見ていて、
とっても幸せな気分になりました。
『おにぎり』がいい本だとは知っていたけれど、
こんなにおもしろい本だったんだ!と。
絵本を読む、絵を読むってこういうことなんだなと、
2歳児と4歳児にあらためて教えられました。
字が読める大人は、絵がたっぷり描いてある絵本でも、
どうしても字にひっぱられてしまいます。
絵本を一番楽しめるのは、字がまだ読めない子どもかもしれませんね。
少し、うらやましい気もします。

平山和子さんが描いた『くだもの』『いちご』『やさい』も、とってもいいですよー。
いずれ、書こうと思います。

★おはなし会で使う時には・・・
 離乳食が終わって、ミニおにぎり食べられるようになった頃~
 上にも書いたように、絵が淡いので、遠目がききません。
 少人数のおはなし会なら◎

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by kangaroo-books | 2009-07-24 19:15 | 【くいしんぼう】の本棚

のはらうた Ⅰ

『のはらうた Ⅰ』 
くどうなおことのはらみんな=作 童話屋




くどうなおこさんが、のはらむらを散歩していると、
かぜみのるくんや、こねずみしゅんくんが、
うたを歌ってくれました。
のはらむらのみんなが、しゃべるたび、歌うたびに、
くどうさんが書きとめて、『のはらうた』ができました。

そんな、すてきなまえがきではじまる詩集。
おもしろくないわけがない!
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開いた途端、春夏秋冬、いろんな季節の情景が思い浮かびます。
声に出して読むと、とても気持ちがいいのです。
風のそよぎ、土のあたたかさ、草花の香り、水のつめたさを感じる詩ばかり。

かたつむりでんきち、へびいちのすけ、とかげりょうきち、
むかでやすじ、ぐるーぷ・めだか、てんとうむしまる、
みんなの名前がユニークで、目次を見るだけでも楽しいよ。

欧米では、子どもの頃から、詩に親しむ文化が根付いています。
イギリスやアメリカでは、マザーグース。
フランスでは、小学校の授業で詩の暗誦がたくさんあります。
日本では、詩って少し高尚で、とっつきにくいものってイメージがありますが、
この本は、かまえずに読めますよ。

詩を知っているって、なかなかいいものです。
お気に入りの小説をまるごと一冊覚えるのは、すごく大変だけど、
みじかい詩ならば、あっという間に覚えることができます。
お気に入りの詩が、いつでも心のひきだしに入っていて、
どこにいても思い出せるって、なんだか得した気分です。

親子でたのしんで、読んだ後は、
野原に、のはらうた探しにでかけるのもいいですね。

★おはなし会で使う時には・・・
 低学年~
 絵本と絵本の合間に、1編読んだり、最後に読んだり。
 風景が思い浮かぶような詩ばかりなので、朗読でもよ~く聞いてくれますよ。

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by kangaroo-books | 2009-07-24 17:29 | 【野原のたのしみ】の本棚

たま、また たま

『たま、また たま』  
星川ひろ子=著 星川治雄=著 アリス館 




たまの形をしたもの、な~に?
しゃぼん玉、葉っぱの上の水のたま、
かたつむりの卵、くるんと丸まっただんごむし。
どんぐり、スイカ、おつきさま。
空の上のたま。土の中のたま。

とんだり、ひかったり、ころがったり。
たまを半分にしたら?
そのまた、半分にしたら?
探してみると、身の回りには、たまがいっぱい。

不思議で、美しい、写真絵本。
読み終わった後は、たまの形をしたものを探しに出かけよう!
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昨日の日食は、見ましたか?
わたしは、見られませんでした。
雲がいっぱいだったので、無理だろうとあきらめてしまったのだけど、
ねばってみればよかった。
あっさりあきらめてしまうのは、つまらない大人です。
あとから、すっごく後悔しました。

それは、さておき、太陽もたまの形です。
日本中の人たちが空を見上げた昨日。
毎日たまの形をしているお日さまが、どんどん細くなる不思議。
いつか、わたしも見られるといいなぁ。

★おはなし会で使う時には・・・
 4・5歳~
 写真を見ても、すぐには何かわからないものもあるので、
 「何だろう?」なんて聞きながら読むのもたのしいです。
 巻末に写真の解説がのっているので、あとで答えを教えてあげてください。

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by kangaroo-books | 2009-07-23 23:48 | 【sense of wonder】の本棚