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ととけっこう よがあけた

『ととけっこう よがあけた』  
こばやしえみこ=案 ましませつこ=絵 こぐま社 




♪ ととけっこう よがあけた まめでっぽう おきてきな
  こっこさんが、ひよこたちを起こします。
  -ぴよ ぴよ ぴよ おはよう

♪ ととけっこう よがあけた こねこちゃん おきてきな
  こねこちゃんは、起きるかな?
  -にゃーん おはよう

こうして、こっこさんは、動物の子どもたちをおこしてまわります。
  こぶたくんは、
  -ぶうぶう おはよう
  こうしくんは、
  -もー おはよう

最後は、おとこの子も
  -こっこさん おはよう

みんな、こっこさんの優しい歌声で目を覚まします。
  -おひさま おはよう
気持ちのよい朝。一日がはじまります!
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図書館の赤ちゃん向けおはなし会では、大定番の絵本です。
お母さんは優しい声で、子どもたちは元気よく、一緒に歌ってくれます。

おうちで読む時には、「ととけっこう よがあけた ○○ちゃんおきてきな」と、
赤ちゃんの名前を入れてあげるといいですよ。

               ●

『ととけっこう よがあけた』は、赤ちゃんを起こす時に歌われていたわらべうたです。
おはなし会の常連さんの家庭では、この本を読んで、わらべうたを歌うようになってから、
寝起きの悪い赤ちゃんが、あっという間に “にっこり”。
ご機嫌がよくなって、お母さんも楽になったそうです。

「起きなさい!」と言われるよりも、ゆったりとしたわらべうたで起こされる方が、
赤ちゃんだって気持ちがいいに決まっていますものね。
それに、起こす方のお母さんも、歌うと心にゆとりが生まれます。

昔むかしから、親から子へと歌い継がれてきたわらべうたの中には、
子育ての知恵がたくさんつまっています。
起こす時の歌、寝かす時の歌、顔を洗う歌、おむつ替えの歌・・・。
生活の中にわらべうたを取り入れると、子育てが少しだけ楽になるかもしれません。

               ●

わらべうたは、日本独特のゆったりとしたリズムと、高低の差が少ない音階が特徴です。
聴きなれるまでは、覚えにくい、歌いにくいと感じるかもしれませんが、
ひとつ覚えてしまうと、あら、不思議。
2つ、3つとすぐに覚えられるようになって、すっと口をついて出てくるようになりますよ。

               ●

祖母から孫に、母から子どもに口頭伝承されてきたわらべうたは、
核家族化によりだんだんと歌われなくなってしまいました。

大家族で育ったわたしは、明治生まれの曾祖母から、よく歌ってもらったそうです。
あまりに幼い頃のことなので、数曲しか覚えていないのが、とってももったいなぁと思います。

今は、わらべうたに詳しい方から、いろいろ教えていただいて、勉強中です。
おはなし会では、絵本と絵本の合間に取り入れて、子どもたち、お母さんたちと楽しんでいます。

本に載っていないわらべうたを伝えていくのも、これからの図書館の役割かもしれません。
でも、仕事というよりも、楽しいから覚えて、楽しいから歌っている感じです。

★おはなし会で使う時には・・・
 0歳~
 巻末に楽譜が載っています。楽譜に正確でなくても、リズミカルに読めば◎

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by kangaroo-books | 2009-08-19 23:32 | 【あそぼう!】の本棚


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