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わたしのろばベンジャミン

数年前、小笠原諸島の父島に旅行に行きました。
竹島桟橋から、フェリーで25時間もかかります。
島の人たちは、のんびりおだやか。
車のカギはかけないし、宿の部屋にもカギがついていませんでした。
宿の人に尋ねたところ、
「悪いことをしても、島から出るためには船に乗らなくてはならないのだから、
盗みをする人なんてめったにいないよ」 とのこと。
島の動物たちも、心なしかおっとりしているように感じました。
イルカたちも、カメたちも、ヤギたちも、鳥たちも、飼い犬も。
旅行者のわたしたちも、つられてのびのびと過ごしました。
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『わたしのろばベンジャミン』  
ハンス・リマー=文 レナード・オスベック=写真
松岡享子=訳 こぐま社 

わたしのろば ベンジャミン

舞台は、地中海に浮かぶ小さな島。
小さな女の子スージーは、散歩の途中で、ろばのあかちゃんを見つけました。
スージーは、ロバを家に連れ帰り、ベンジャミンと名前をつけました。
スージーとベンジャミンは、いつでもいっしょ。
散歩をしたり、おはなしをしてやったり、海に行ったり。
スージーがけがをして包帯をまくと、ベンジャミンも包帯をしてもらいたがります。
ある日、散歩に出かけたスージーとベンジャミンは、帰り道がわからなくなってしまいます。

古きよき時代のモノクロ映画を思わせる写真絵本。
白黒なのに、色があふれています。
きらきらした陽射しや、地中海の鮮やかな青、白い家々が並ぶ町並み。
そして、なによりも魅力的なのは、スージーとベンジャミンの表情。
お互いを大切に思い、信頼して、愛おしく感じていて、
ほんとうに大のなかよしなのだろうなと、ページを繰る度にほこほこしてしまいます。

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by kangaroo-books | 2009-10-15 19:44 | 【どうぶつたち】の本棚


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